葬儀の受付係とは?必要な準備と当日の流れを解説
葬儀の受付係は、参列者の受付や記帳の案内を行い、葬儀当日の進行を裏側から支える実務的な対応です。
式次第や宗教的な作法に関与するものではなく、あらかじめ決められた流れに沿って対応します。
受付業務は、葬儀の儀式そのものではなく、香典や芳名帳といった事務的な対応を整理するために設けられています。
そのため、受付係が式の進行を判断したり、葬儀全体を取り仕切ったりすることはありません。
受付係が行う対応には、来場した参列者への声掛け、香典の受け取り、芳名帳への記帳案内があります。
いずれも事前に流れを確認しておけば対応しやすい内容で、個別の対応に迷う場面は限られています。
受付係の対応範囲を実務として整理しておくことで、依頼する側は業務内容を伝えやすくなり、依頼される側も落ち着いて対応しやすくなります。
受付係は葬儀を支える一要素として、無理のない範囲で関わることが前提になります。
葬儀の受付係とは、葬儀を円滑に進めるための実務的な役割
葬儀の受付係とは、参列者の受付や記帳の案内を行い、葬儀当日の進行を裏側から支える実務的な対応です。
式次第や宗教的な作法に関与する役割ではなく、あらかじめ決められた対応を行います。
受付業務は、葬儀の儀式そのものではなく、香典や芳名帳といった事務的な対応を整理するために設けられています。
そのため、受付係が式の進行を判断することはありません。
受付係が行う対応には、来場した参列者への声掛け、香典の受け取り、芳名帳への記帳案内があります。
いずれも事前に流れを確認しておけば対応できる内容で、個別の対応に迷う場面は多くありません。
受付係が行う対応を実務として整理しておくことで、依頼する側は業務範囲を伝えやすくなり、依頼される側も落ち着いて対応しやすくなります。
受付係は葬儀を支える一要素として、無理のない形で関わることが前提になります。
葬儀の受付は必須ではなく、状況により省略できる
葬儀の受付は、すべての葬儀で必ず設けなければならないものではありません。
葬儀の形式や参列者の人数によっては、受付対応を設けずに進行することもあります。
受付を設けるのは、参列者が一定数見込まれ、香典の受け取りや記帳対応を整理する必要がある場合です。
一方で、参列者が限られている場合は、受付を設けなくても対応が混乱しにくいケースがあります。
家族葬や小規模な葬儀では、参列者の多くが近親者や顔見知りであることが多く、受付という形で対応を分けなくても支障が出にくい場面があります。
このような場合、受付を設けることで動線や対応が複雑になることもあります。
受付を設けるかどうかは形式で決めるものではなく、参列者数や対応の必要性を基準に整理することが重要です。
事前に葬儀社と相談し、受付対応の有無を確認しておくことで、当日の進行を落ち着いて進めやすくなります。
葬儀の受付係を置くと決めたら考えること
葬儀で受付を設けると決めた場合、最初に考えるのは受付係を何人配置するかという点です。
受付係の人数は、参列者数や葬儀の規模を基準に整理します。
人数の目安を先に決めておくことで、当日の受付対応を想定しやすくなります。
その体制が見えたうえで、無理なく任せられる相手を選ぶ流れが自然です。
受付係の人数は参列者数を目安に決める
受付係の人数は、参列者数を一つの判断材料として考えます。
参列者が多い場合は、香典の受け取りや記帳対応が重なりやすく、複数人で対応したほうが受付が滞りにくくなります。
一方、参列者が限られている葬儀では、受付係を一人だけ配置する、もしくは受付対応を簡略化する判断も成り立ちます。
受付係の人数は、参列者の流れや混雑が生じるかどうかを想定しながら整理することが重要です。
人数に明確な決まりはありませんが、対応が重ならず、落ち着いて進行できるかという視点で考えると判断しやすくなります。
受付係は親族や親しい知人に依頼することが多い
受付係は、親族や親しい知人に依頼されることが多く見られます。
受付では香典を預かる場面があり、金銭を扱うことから、信頼関係のある相手が選ばれやすくなります。
また、親族や親しい知人であれば、参列者との関係性を把握している場合が多く、受付での受け答えが円滑に進みやすい点も理由の一つです。
形式ばった対応よりも、落ち着いた対応が求められる場面に向いています。
受付係を誰に依頼するかは、対応の正確さだけでなく、当日の負担が大きくなりすぎないかという点も含めて考える必要があります。
受付係を家族が担当する場合の注意点
受付を家族が担当する場合は、当日の負担が偏らないかを事前に確認しておくことが重要です。
家族は受付対応に加えて、親族対応や準備の対応を行うことが多く、役割が重なりやすくなります。
とくに少人数で葬儀を行う場合、受付対応と他の対応が同時に発生すると、落ち着いた対応が難しくなる場面があります。
家族が受付を担当する場合は、業務内容を絞る、他の親族と分担するといった工夫が必要です。
受付を家族が担当するかどうかは、人数や当日の動きを踏まえ、無理のない体制になるかを基準に判断することが大切です。
葬儀の受付係が行う主な業務と対応内容
葬儀の受付係が行う主な業務は、香典の受け取りと芳名帳への記帳案内です。
参列者が来場した際に受付対応を行い、会葬御礼の手渡しや引換券の交付など、返礼品に関する対応を任される場合もあります。
受付業務は、その場の状況に応じて自由に対応するものではなく、事前に決められた流れに沿って進められる点が特徴です。
全体の流れは、「受付開始前の準備」「参列者への受付対応」「受付対応が落ち着いた後の整理と受け渡し」という構成になります。
この流れをあらかじめ把握しておくことで、当日の動きが整理しやすくなります。
受付係が対応しない業務もあらかじめ決まっている
受付係は、香典の受け取りや記帳案内、返礼品の手渡しなど、決められた範囲の受付対応を行います。
これらは、事前に共有された運用に沿って進める業務です。
香典の金額の扱いや返礼品の内容など、対応に迷うケースが出た場合は、受付係だけで完結させず、喪主や家族、葬儀社へ確認します。
受付係が独自に対応を広げることは想定されていません。
受付係は、あらかじめ決められた範囲の中で受付業務を行う立場であることを理解しておくと、対応の線引きがしやすくなります。
受付開始前に確認しておくこと
受付対応を始める前に、受付係として確認しておくべき点があります。
事前に確認ができているかどうかで、当日の対応の落ち着き方が変わります。
主に確認しておきたい内容は次のとおりです。
- 受付の設置場所と開始時間
- 香典や芳名帳、返礼品の置き場所
- 会葬御礼や引換券の渡し方
- 迷った場合の確認先(家族・葬儀社など)
受付開始前にこれらを共有しておくことで、参列者が集中した場合でも対応が滞りにくくなります。
受付対応が落ち着いた後に行う受け渡しと片付け
参列者の来場が落ち着いたら、受付で預かっていた香典や芳名帳を整理します。
受付で預かった香典は、その場で中身を確認せず、封をしたまま整理・受け渡しを行います。
整理や保管の方法は、事前に決められた運用に従って行います。
整理が済んだ後は、香典や名簿を、あらかじめ決められた相手へ受け渡します。
受け渡しのタイミングや方法は、葬儀の進行や会場の運用によって異なるため、受付開始前に確認しておくことが大切です。
受付係の業務には、参列者への受付対応のほか、香典や芳名帳の整理と受け渡しも含まれます。
業務範囲を事前に確認しておくことで、作業の抜けや行き違いが起きにくくなります。
香典と芳名帳の扱いで注意したいポイント
香典と芳名帳は、金銭や氏名を扱うため、受付では慎重な取り扱いが求められます。
いずれも後日の香典返しや事務処理に直接関わるため、受付係は決められた流れに沿って丁寧に対応する必要があります。
受付では、その場で対応を完結させようとせず、迷う点があれば家族や喪主、葬儀社へ確認します。
香典や芳名帳は、受付係が正確に受け取り、整理したうえで所定の相手へ受け渡すことが基本となります。
香典の中身や金額を確認しないことが基本となる
受付で預かった香典は、その場で中身や金額を確認しない対応が基本です。
香典は封をしたまま預かり、決められた方法で保管したうえで、後ほど家族や喪主へ受け渡します。
香典の中身を確認しないのは、後日の集計や香典返しの準備を、喪主や家族がまとめて行うためです。
受付の段階で開封すると、管理が複雑になり、行き違いが生じる原因にもなります。
受付係は、香典を受け取って整理し、所定の相手へ受け渡すまでを担当する立場であることを意識しておくと、対応の範囲が分かりやすくなります。
香典の扱いに迷った場合は自己判断せず受け渡して確認する
香典の受け取りでは、想定していなかった状況に直面することもあります。
香典袋の表書きが通常と異なる場合など、対応に迷いやすい場面もあります。
また、香典が連名で出されている場合、香典返しを参列者ごとに渡すのか、名前ごとに渡すのかは、事前に家族側で決めておくのが一般的です。
この点は受付係がその場で決めるものではなく、あらかじめ決められた運用に沿って対応します。
受付で迷いが生じた場合は、香典を家族や喪主へ受け渡したうえで確認します。
その場で対応を完結させようとせず、受け渡して確認してもらうことで、後の整理や香典返しの準備が進めやすくなります。
香典に関して迷う点が出た場合は、受付で抱え込まず、確認を前提に対応することが大切です。
芳名帳の書き方で迷いやすいポイント
芳名帳の記帳では、夫婦での参列や代理での記帳など、迷いやすいケースがあります。
受付係は、記帳欄の案内や一般的な記入方法の説明は行いますが、細かなケースごとに対応を広げる立場ではありません。
参列者が記帳方法に迷っている場合は、受付では基本的な案内を行い、詳しい考え方については後から確認できる情報を案内する対応が適しています。
夫婦での記帳や代理記帳の考え方については、以下の記事で詳しく解説しています。
芳名帳の扱いでは、受付係が必要以上に説明を抱え込まず、案内と情報共有にとどめる姿勢が重要です。
よくある質問
- 受付係は必ず設けないといけませんか?
- 受付係は必ず設けなければならないものではありません。 葬儀の規模や参列者数によっては、受付を設けずに進行するケースもあります。 受付係は宗教的な役割ではなく、香典や芳名帳を整理するための実務的な対応として設けられます。 参列者が少なく、対応を家族で行える場合は、省略されることもあります。 参列者対応に無理が出ないかどうかを基準に、必要性を判断すると整理しやすくなります。
- 家族葬でも受付係は必要ですか?
- 家族葬でも、状況によっては受付係を置く場合があります。 家族葬だから必ず不要、というわけではありません。 親族以外の参列がある場合や、香典を受け取る場合は、受付を設けたほうが対応が落ち着きやすくなります。 一方、参列者が限られており、香典も辞退している場合は、省略されることもあります。 参列者の顔ぶれと対応内容を整理したうえで判断することが大切です。
- 受付係を頼まれた場合、どこまで対応すればよいですか?
- 受付係は、香典の受け取りや芳名帳への記帳案内など、決められた受付対応を行います。 その場で判断を求められるような対応までを担う立場ではありません。 迷う点が出た場合は、家族や喪主、葬儀社へ確認し、受付だけで完結させないことが基本となります。 あらかじめ対応範囲を共有しておくことで、無理のない対応がしやすくなります。 「案内と受け渡し」が主な役割と考えておくと安心です。
- 受付ではどんな挨拶や言葉を使えばよいですか?
- 受付では、簡潔で落ち着いた挨拶を心がけます。 形式ばった表現を無理に使う必要はありません。 たとえば「本日はお越しいただきありがとうございます」「こちらにご記帳をお願いします」といった言葉で十分です。 参列者からお悔やみの言葉を受けた場合も、深く返答しようとせず、会釈や簡単なお礼で対応します。 長いやり取りを避け、受付としての役割に集中することが大切です。
- 香典の金額確認や管理は受付係の仕事ですか?
- 香典の中身や金額を確認することは、受付係の仕事ではありません。 受付では、香典を封をしたまま受け取り、所定の方法で保管・受け渡しを行います。 金額の確認や管理、香典返しの準備は、後から家族や喪主がまとめて行います。 受付の段階で開封や確認を行わないことで、管理の行き違いを防ぎやすくなります。 受付係は「預かって受け渡す」までが対応範囲です。
- 受付係は何分前に会場に行けばよいですか?
- 受付係は、受付開始の30分ほど前を目安に会場へ到着するケースが多く見られます。 開始前に、受付の場所や流れを確認する時間を確保することが大切です。 香典や芳名帳、返礼品の置き場所、迷った場合の確認先などを事前に共有しておくと、当日の対応が落ち着きます。 具体的な集合時間は、葬儀社や家族からの案内に従います。 早めに到着し、準備を整えておくことが安心につながります。
- 受付の服装や身だしなみで注意する点はありますか?
- 受付係の服装は、参列者と同様に喪服が基本となります。 派手な色や装飾は避け、落ち着いた身だしなみを心がけます。 アクセサリーやネイルは控えめにし、受付対応の妨げにならないことを意識します。 長時間立つ場合もあるため、動きやすさも考慮するとよいでしょう。 受付係は目立つ立場ではないため、控えめで整った印象を大切にします。
- 受付係へのお礼や謝礼は必要ですか?
- 受付係へのお礼や謝礼は、必ずしも必要とされるものではありません。 親族が担当する場合は、特に用意しないケースもあります。 親族以外の知人や友人に依頼した場合は、簡単なお礼や品物を渡すことがあります。 金額や形式に決まりはなく、無理のない範囲で気持ちを伝える形が選ばれています。 事前にどうするかを家族で共有しておくと、後の対応に迷いにくくなります。
この記事の監修者
むすびす株式会社 代表取締役社長兼CEO 中川 貴之
大学卒業後、株式会社テイクアンドギヴ・ニーズの立ち上げに参画。2002年10月葬儀業界へ転進を図り、株式会社アーバンフューネスコーポレーション(現むすびす株式会社)を設立、代表取締役社長に就任。明海大学非常勤講師。講演・メディア出演多数。書籍出版